年数だけは立派な吹奏楽部お手伝いの話

地元中学吹奏楽部を10年以上お手伝いし何か残せればと思ったサイト

応援団の太鼓の叩き方の面白さと、大切なこと

野球応援、観たことはありますか?

吹部の方であれば、実際に球場などで応援を されている方も多いでしょうか。

おそらく高校くらいまでであれば、 応援時にバンドが中心になって、 臨時でリーダー(号令をかける人)や チア部隊が出来て応援する形式が 多いかもしれません。

ところで、 大学の応援団って、ご存知ですか? 一部の高校もすでにそうかもしれませんが、

リーダー バンド チア

の3部構成として、専門部隊として 組織されていることが多いかと思います。

自分が所属していた大学では、 校旗を学校からお預かりしている 体育系(バンドも笑)の部活動として 正式に認められてます。

Youtube東京六大学や東都大学の応援団の 動画が多く挙がっているかと思いますので よかったらご覧ください。

さて、このいわゆる応援団サウンド

ものすごく吹奏楽プレイヤー視点で言うと、 ・三角形のバランスより一斉射撃 ・更に底辺を凌駕する大太鼓 という違いがあると思います。伝わるかな笑

もはや、一つの独立したジャンルです。

さて、ここでとても重要なのが、 リズム、音量ともにバンドを占める 大太鼓の存在。

これ、リーダーが叩きます。

バンドじゃないの?

はい。

皆をリードする存在だから(だと思います)。

そして、 リーダーがの皆が大太鼓が叩ける用になるために、 バンドのメンバーが大太鼓の指導をすることがあります。

校歌や応援歌を譜面通りに叩けるように なってもらうためです。

リーダーは、一生懸命練習してくれます。

応援を取りまとめたり、皆をリードするために、 そのために大太鼓が重要なことをわかっているので。

彼らにとっては、楽器以上の存在なのかもしれません。

バンドではないリーダーは、 音楽の経験が全くない子も当然少なくないのですが、 彼らなりに、大切なものなんです。

さて、どうやって身につけているのか。 (音楽の心得のあるリーダーを除く)

こちらが、曲に合わせて叩く見本を見せます。

彼らはそれを覚えるため、メモします。

ここ。

もちろん、耳コピのように音符を書くわけじゃありません。

どん どーーん どんどんどん

歌詞のはじめ

どんどんどんどん どんどんどん どんどんどーん どんどんどーん

こんな感じ。

ピンときた方も多いかと思います。 聞こえてくる音をそのままメモしているんです。

正直、最初は笑いましたよ?面白くて。 申し訳ないですけど。

でもね。

ちゃんと、できるようになるんですよ。

バンドを、リズムを、皆をリードする 大太鼓が叩けるようになるんですよ。

さて、個々からは吹部の皆さんに伝えたい。

かれらの身につけ方からわかること

・自分の役割を理解しているということ ・大切なのは譜面が読めることではなくて、必要な音が出せること ・リズムに乗ると人がまとまること

自分と、周りを見てみてください。

・スコアも見ず、譜面通りただ音を出しているだけ ・譜面にいつまでもかじりついている ・主旋律ばかり楽しく吹いてリズムとあっていない

こんなこと、ありませんか?

あと、譜面が読めない初心者を バカにしてしまったりしていませんか?

応援団のサウンドを好まない方も少なくはないでしょう。 でも、 皆を振り向かせたり、気持ちを合わせたりするのを 音楽で実現したいといったときに、 彼らの行いは音楽としてだめでしょうか?

方法や手段は別にして、

結構、彼らなりに 大切なことを抑えている気がしませんか?

吹部がやっている音楽は、 難易度も高く、見せることもまるで違う・・・ という定義なのは誰でもわかるでしょう。

でも、音楽として大切なことを抑えていなければ ただ譜面をさらっているだけであれば、 それは吹奏楽をしているのでしょうけれど 吹奏楽という手段を通して音楽をしている、 というところまでは到達していないように思います。

あらためて、こんな感覚を持ったうえで、 僕らは音楽を磨いていけばよいのでは?

ステージ演奏と、応援と。 両方、演じ分けられるバンドになれたら より充実した活動に なるかもしれませんね。

ご参考になれば幸いです^^