年数だけは立派な吹奏楽部お手伝いの話

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コロナ禍中の練習方針のポイントを考えてみました

緊急事態宣言が解除され、 部活動再開も見えてきましたね。

自分の方にも、 訪問先各校の先生方から あるいは ブログやツイッターなどご覧いただいている方々から 今後の練習方針についてご相談を頂くことが増えてきました。

その中で、いくつかポイントになる 部分があるなと思いましたので、記事にしてみました。

1:誰もが納得できる大方針があること どんな練習をどんな形ですればよいかは細かい話。 吹奏楽部以外の人にはわかりません笑 ここ、盲点です。 たとえば、 ・活動や緊急時の報告は誰に?何を? ・活動を拡大、縮小、中止する判断 ・練習前後、練習中の感染対策 ・出欠は家族の価値観を優先するか否か

2:方針は、守らせるものではなく、同じ目線をもつものであること 世の中の人全員にとって、初めての事態です。 方針は、皆が不安の中、目安として掲げるもの。 意見、質問、反論は当然出るでしょう。 そんな時、 ・方針はいくらでも更新できるものと捉える。守ろうとしない。 ・全体的な要望は受け入れ、個人的な要望はご家族で処理していただく割り切りをする。 ・困ったら、部員、保護者も立派な相談相手。集合せず相談できる連絡手段を持っておく。 など、柔軟に対処できるようにするのも大切かと。 これもある意味、判断を求められる顧問の先生の方針ともいえるかも しれませんね。

3:練習の進め方、場所、時間、後処理方法は具体的に ・出欠確認、明日の予定などの伝達を、集合せずにできるか ・広い空間をとって全体合奏をするのか、この時期はほかのことに充てるのか ・時間差投稿はできるのか ・新入生の部活希望者をどう受け入れるか ・楽器の貸し借りで感染リスクはないか(マッピ、リードなど) ・練習中の空調、前後の消毒

4:今後の課題について触れておくこと ・演奏の場の設定。仮でもホールを抑えておくのか ・最終学年の負担が増えないよう、早めに時期体制をつくるか ・合奏の段階的な実現 ・最終学年の引退時期 ・講師のスタート時期 ・夏季の練習場所 ・外の使用(近所の理解)

5:練習メニューや目的は最後に 上の内容を具体的にしたうえで、将来的な目標を立てて 練習メニューを組むとよいかと思います。

いかがでしょうか。

実は、 練習メニューに関する質問を一番多くいただくのですが、 考える順番としては、一番最後に。 と、お伝えしています。

その前提となる環境について、 誰もが理解できる方針を掲げたうえで、 それに沿って 現場のみんなが理解できる粒度まで具体的であること この組み立て方が大切です。

コンクールの実績が気になり、 早くも来年に備えたい学校もあるでしょう。 もちろんそういった中で 素晴らしいメニューが開発できれば良いのですが、 あくまで 演奏するのは生徒。 そこから何かを学ぶのも生徒。 コンクールの実績が大切なのではなく、 それを実践する生徒が、 それを成長過程とする生徒の未来が 今回のことから何を学ぶのかが より、大切ではないかと思っています。

無理をしない。させない。

ご参考になれば幸いです^^