年数だけは立派な吹奏楽部お手伝いの話

地元中学吹奏楽部を10年以上お手伝いし何か残せればと思ったサイト

頑張るのは、吹奏楽?音楽?あるいは?

この質問をすると、答えが様々で非常に面白いんです。

吹奏楽と答える子 ・音楽と答える子 ・楽器と答える子 ・合奏と答える子 ・レッスンと答える子 ・コンクールと答える子 ・答えられない子(笑)

などなど。 ビジネスマン用語でよく言われる言葉を拝借するなら、 粒度が異なるんですね。

これだけ様々なのに、次のアクションが大体一緒。 それは、

先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。

本当ですよ? 少なくとも自分がお手伝いに呼んでいただく学校は ほぼここからスタートです。

もちろん、これは幼少期つまり小学生の方が 多い傾向があります。

でもこれ物凄く違和感があるんです。 試しに書いて可視化してみると。。。

吹奏楽と答える子   →そのために、先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。 ・音楽と答える子   →そのために、先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。 ・楽器と答える子   →そのために、先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。 ・合奏と答える子   →そのために、先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。 ・レッスンと答える子   →そのために、先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。 ・コンクールと答える子   →そのために、先生の言うとおりに演奏できるように頑張る。

伝わりましたでしょうか。。違和感(笑)

全部、先生が言うのでしょうか。 先生を妄信しすぎです。

ご自身が好きで取り組んでいらっしゃる先生であれば、 おー!なんでもこいやー!かもしれませんし、

特に経験もなく顧問を任される先生にとっては、 こんなにカバーしなければならないの?

という感じになりますよね。

そして、自分たちが考える要素や時間が少ないことが 深刻な問題だと思っていまして、

こういう子にこういう質問をするんです。 「それで君は、どうしたいの?」

答えられない、もしくは、頑張りたいと答える(笑)

語彙力や表現力も少ないですね。。。

こうなったときに自分が初めに行うのは、 こんな感じです。

・楽器を置く ・みんなで囲んで座る

そうです。じっくり考える時間を取るんです。 そして、

みんなが頑張りたいことって、つながりがあると思わない? と、投げかけて、整理していきます。 またもやビジネス用語でいうところのwhyツリーかな。 なぜ?(何のために?)なぜ?(何のために?)の連続

要するにここで粒度別に整えるんですね。

今回の記事の例でいうと、

音楽をやりたい→そのために吹奏楽を頑張る。 吹奏楽を頑張るために→合奏できるようになるために、 楽器を操れるようになる。→そのため、楽器をを手にする、 レッスンを受ける。

こんな要領で。

はい。ここで唯一登場しなかったキーワードである。 「コンクールを頑張る」

どこにあてはめましょうかね? 何のために、コンクールを頑張りますかね?

こうやってみんなの考えを寄せていく。 そうすれば、コンクールでの頑張りをどう生かせるのか、 はたまた自分の学校にコンクールという手段が必要なのか 具体的になり、かつ共感ができます。

はたまた、 それは、自分が楽器をやり始めるきっかけになった 音楽へのあこがれに寄与するのか。とかも含めて考える。

一度でもこういう時間を取らないと、 皆の思いがばらばらのまま時が過ぎます。

そして考えることをしなければ、 先生の言うことを聞いていれば自分の行動は 正しいと思ってしまうし、それ以上のことを考えなかったり 自分で動くきっかけを起こしにくいと思います。

こういった方向に導く、つまり指導できると 理想的だなと思います。

昨今の吹奏楽をたしなむ子はコンクールで賞を取る=上達の証拠 みたいになっていることが少なくありません。

せっかくの活動原動力なのですから、否定することはないです。

ただ整理して考えてみて、 ・自分の頑張るべきことを具体的にすること ・周りの思いを理解すること ・そのうえで自分で良しと思ったことに向けて動くこと そのための手段としてコンクールが活かせたらよいですね。

ご参考になれば幸いです。