年数だけは立派な吹奏楽部お手伝いの話

地元中学吹奏楽部を10年以上お手伝いし何か残せればと思ったサイト

ゴニョゴニョ練習とアンブッシュア

・・・なんですかね?このタイトル笑

実は、「いい音を見つける」ための練習として、割と昔から自分がやっているものです。

あまり大人数でやると見る側がしんどいので笑、個人レッスンやパート練習で 行なっています。今年の代ではトランペットでやりました。

あ、今回の記事は金管向けです。あしからず。

準備

・まず、この練習のため"だけ"の時間を作ります。個人差があるので30分くらいはかけたほうがいいと思います。 ・今までの吹き方を忘れるように意識します。 ・楽器を構えて、どんな音でもいいので、軽く出します。 ・音が出たら、唇の力を音が出るギリギリまで緩めます。同じく息のスピードも緩めます。 (お詳しい方、クールダウンを行うイメージです。)

ゴニョゴニョ練習開始

唇と息のスピードを緩めてブヨブヨとした音がなっている状態から、 ・楽器の角度を変える ・唇へのプレスを変える ・唇の締め具合を変える ・息のスピードを変える ・息の出口の太さを変える 文章で書くと理屈っぽいですが、要するにこれらを色々と、順番も適当でいいので、変えながら、音を鳴らします。 楽器を口につけて、ブヨブヨした音を出しながら、ゴニョゴニョと楽器も唇も息も、動かします。

ビール瓶に息を吹きかけて、「フォーン」って音を鳴らしたことはありますか? その時、ちゃんと音が出るように、瓶の角度を変えたり、息の速さを変えたりしませんでしたか? あのイメージです。

しばらくこれを続けます。大勢でやるとなかなかカオスです笑

ある時突然!

「パァァァァァン!」

と言う音が聞こえることがあります。 おそらく、いい音が見つかった瞬間。

ここを逃さない!

「それ!」と声をかけ、中断します。(フィードバック)

振り返り

その時の感覚を出来るだけ思い出してもらいます。 ・楽器の角度はどうだったか ・唇へのプレスはどのくらいの強さだったか ・唇の締め具合はどのくらいだったか ・息のスピードはどのくらいだったか ・息の出口の太さはどのくらいだったか

おそらく、 (いいところ)・思ったより力みがない (いいところ)・楽に鳴らせる。息が自然に流れる感じ (困るところ)・力みがなくなることで、音程が下がる (困るところ)・息が自然に流れる分、量が足りなくなる

この辺りが気付けるかと思います。もし、振り返りがうまく行かなかったら、 ゴニョゴニョ練習に戻る笑

いい音が見つかったら、定着化

気づけたら、今度はその状態を意識して発音を繰り返し、 安定して出せるようにする。

おそらく、この時点でこの人にとっての理想的なアンブッシュアが見つかった状態だと思います。

ただし、注意点

上記の通り、 (困るところ)・力みがなくなることで、音程が下がる (困るところ)・息が自然に流れる分、量が足りなくなる と言う問題もあるわけで、放ってしまうと、 これをなんとかしようとして、 ・力み ・息の出口を細くして息を保とうとする をし、つまりこれまでの吹き方に戻ろうとしてしまいます。

実は、音程が下がるのは楽器のチューニング管を縮めるだけで解決するかもしれないし 息が足りない分は息のやりとりを大きくすることで解決できるのですが、 これは理屈っぽいし、癖がつくまでは難しいかもしれません。

自主練できます!

せっかくいい音を見つけても、元に戻ってしまう。 合奏練の時期であればそれを乗り越えるために止むを得ずってこともあると思うので、無理はしない。 (それでストレス溜まったら無意味)

これ、一度でもいい音が鳴った瞬間があり、フィードバックされるところまで行ったことがあれば、 やり方さえわかれば、自主練できます。

なので、これにばかり根詰めるとか、合奏中に無理やり、ではなく、 できる時に試してみる感覚で取り組めば良いかと思います。

・・・うまくお伝えできたでしょうか?^^;