“吹く弾く叩く”から”聴かせる”へ
合奏、個人チェック、あらゆる場面で言うことが増えて来たこの言葉についてお話を。
我々は、幸せなことに何かしらのきっかけで楽器に触れるようになりました。
その時から、演者になりました。 この時から、 ・自分が「こう伝えたい」 と思う気持ちを ・相手に「こう伝えたかったんだ」 と言うことに意識を向けること、大切だと思います。
大袈裟なくらいがちょうどいいことを演劇部から学ぶ
演劇部のやっていることに注目
例えば、石ころにつまずく場面があったとします。 「うそぉ?」ってくらい、大げさに表現しませんか? あれ、観ている人みんなに一つのことを伝えたいのだとしたら、どうですか?
楽器を操る場面で克服したいこと
例えば、ドレミファソラシド~と上昇系のフレーズを吹こうとした場合、 ・そのように吹く のではなく ・そのように聴こえてもらう 必要があります。 管楽器の作りによって、例えばレとラとシは管の長さが変わるので圧をかけないといけません。 となると、 ド↗︎レ↗︎ミ↗︎ファ↗︎ソ↗︎ラ↗︎シ↗︎ド↗︎~と 聴かせるためには、 ド↗︎レ↗︎↗︎↗︎ミ↗︎ファ↗︎ソ↗︎ラ↗︎↗︎シ↗︎↗︎ド↗︎~ のように操らなければいけないことがあります。 これは一人一人とそれぞれの楽器の組み合わせが異なりますので、自分たちでなんとかしていく必要があります。
合奏で克服したいこと
リズムが揃うこと、の本質。(と、自分では思っています。) こんな段取りで取り組んでいます。 まず、リズムが揃うためには、メトロノームを目や耳で追いかけるんじゃなくて、 何度か聞くことで、 ノリ自体を感じて、 聖火リレーの火を引き継ぐように自分の体の中に入れること。 そして、自分の中で刻み始めたリズムの中から発音すれば、自然とどんな音のテンション、圧力、速さが揃ってくる。 なぜならどんな音を発すればいいか、体の中に引き継がれているノリから作り出せるから。 というわけで、自然に出てくる音が揃ってくる。 →リズムを揃えることから、あらゆることが一体化して来て、バンドとして聴かせることになる。
ちなみに、音程のブレも大抵なくなって来ます。 応用になりますが、音程合わせもまずチューナー、ではなく、まず音を鳴らす。それからチューナー、 と伝えています。
“吹く弾く叩く”から”聴かせる”へ
1:まず、どうしたいのか 自分たちで、この曲をどう仕上げたいんだと言う気持ちを思うこと、共有することが大切だと思います。 最終的に取りまとめるのが指揮者でも良いかもしれません。 2:どうやったら伝わるのか 気持ちを込めるだけで伝わるとは限りません。演者にできることを駆使して、共感してもらえたら最高です。 ※今回のお話の中心はここですね。 3:演者として楽しむこと 自分が聴いて感動した何かが、演じる側の気持ちもセットで感じられるのは、演者にしか感じることができないこと。 これを楽しんでほしいです。
ちょっと乱暴な言い方ですが、好きな楽器になれた、とか、なれなかったと言うことが小さく思えて来ますよ。 自分の楽器を操りたくなるので。(経験者は語ります笑)