年数だけは立派な吹奏楽部お手伝いの話

地元中学吹奏楽部を10年以上お手伝いし何か残せればと思ったサイト

何を、合わせますか?

音程揃ってないー! 縦ー! リズムー!

こういうこと言われてビクッとなった子供達。急いでチューナーとにらめっこします。メトロノームにかじりつきます。 でも、なかなか合わない。

さあ大変。どうしよう。。。みんなの気持ちが少し⤵︎になりかけた時、私、突然こういうこと言ったりします。

よーい、どん!

っていきなり言われたら、何メートル走ろうと思った?

は?

ってなもんです。当然ですね笑 で、聞いて見ると、みんなバラバラ。ある子は100メートル、ある子はマラソン、ある子はわからないと。

ま、そりゃそうですよね。突然言われれば。 感じ方が違うんですから。

音程だって、恐る恐る出した音と堂々と出した音ではそれぞれチューナーの真ん中を刺したって、合奏じゃ合いませんて。

何を、合わせますか?

合わせて欲しいのは、 ”空気” なんですよね。。

空気が合えば、みんなそんな素っ頓狂な感覚差はありませんから、揃ってきます。

歌で練習する学校も多いと思いますが、この効果が得やすいですよね。 他には、 ・まずしっかり鳴らしてから、チューニングするとか、 ・同じレの音でも、合奏で使う発音で鳴らしてチューナーみるとか ・リズムを揃えると言っても、メトロノームを目で見る感覚ばかりでなく、何回か刻んでその周期そのものを聖火リレーの火のように 心の中に移して刻めるようにしてから合奏するとか(これ、「取り込めた人ー」って聞いて全員の手が上がったら合奏を始めるんです。)、

そうやってまず、みんなが空気を合わせようとしてからですね。音程とか縦とか言い始めるのは自分の場合。

二人三脚

今年のアンサンブルコンクールメンバー相手には、もう一段階リアリティの高まりそうなことをしてみました。

二人三脚。 あ、吹奏楽部です一応w

主な流れは以下の通り。 1:まず3〜4人で組ませる(三人四脚か) 2:廊下の端から端まで走らせタイムを図る 3:作戦会議をさせ、前回より速く走れなかったら、またビリのチームを罰ゲームとする笑

というもの。 面白いですよ。1回目はまずちゃんと走れないので笑

何を、合わせますか?

合わせて欲しいのは、 ”みんなの理解” なんですよね。

二人三脚であれば、どちらの足から出す?、歩幅は?、ペースは?、掛け声は誰が?、 とか。みんなで意見を出し合わなければ揃いません。

当然ですが、 作戦会議を行ったところが当然タイムは伸びました。 作戦をせずにいきなり練習を始めたところはあまり変わりませんでした。

その後、アンサンブル練習に戻ってからは、みんなはまず自分の楽器を吹き始めるのではなく、 みんなでスコアとにらめっこし、あーだのこーだのと話し始めたことはいうまでもありません。 自主的に。

キーワード化することのメリット

実は指導面でも有効な面があると思っています。わかりやすいキーワードを設定している点です。 ・よーいどん、を思い出して ・二人三脚、を思い出して というだけでリマインドできる情報量が多いんです。

音程揃ってないー! 縦ー! リズムー!

これ、確かに指摘ですけれど、これだけだとじゃあどうすればいいかという点に繋げにくいと思います。 特に経験値の少ない子供達にとっては。

何かの参考になれば幸いです。