年数だけは立派な吹奏楽部お手伝いの話

地元中学吹奏楽部を10年以上お手伝いし何か残せればと思ったサイト

マウスピースとアンブッシュア考

9年も前に書いたんですねこれ。。。

吹奏楽部お手伝いを行うということは、同時に楽器も再開しているもので。。 長いこと悩んでいたテーマを自分なりに書いて見たらこんな形に仕上がってしまったんですよね笑

どんなテーマだったかというと、、、 色んな目的で多種のマウスピースが存在するけど、そもそも唇の大きさが違うのにどうやって選べばいいの? でした。

このブログが、これまでの活動を残す目的である以上、残します。自己中です笑

あ、でも当時は結構話題にしていただきましたことを補足しておきます。あと、金管向けです。

構成は

・本編 ・資料(本編が壮大すぎると言われてあとから作ったw)

に、なってます。

ここから本編です。興味をお持ちいただいた方のみ、どうぞ・・・飛ばせば資料があります。

これまで個人練習なりで試してきたアンブッシュアの作り方と

それに合わせたマウスピース選びについて、一旦まとめてみたい。

・・・というわけで自分自身の備忘録に相当するものですが、ご参考になれば^^;。。

「分かりきったことをだらだらと書きやがってっ!」・・・な人は どうぞ流してやってください。。m( )m

あと、金管楽器をご存じない方には何がなにやら?ですよ^^。。 【重要ポイント】 ・唇の両端に、しっかりした支点を作ること。 いきなり結論から書くのは、ここに至るまでの経緯が複雑なため。 これから書くことについて、共感される項目もあるのではないでしょうか^^?

【悩みどころ】 (問題に感じていること) ・音色が均等に出ない ・直観的な演奏できない。 (表現したいことが素直に吹き方に直結せず、都度、吹きなおしと いうか、小技を挟んでいる感が抜けない)

(マウスピース変更による発音の傾向) ・小さいMPを使用すると、低音が割れる ・大きいMPを使用すると、支えきれない。(息を持っていかれる感じになる)

(マウスピース選びにあたり疑問に思うこと) ・唇の形や大きさに合うマウスピースって何? マウスピース選びにあたり、口の形に合うものとか、吹きやすいものをといわれるが、 カタログを見るとそのような視点では書かれていない。 記述はこう。 たとえば、カップが深いと暗めになるとか、口径が小さいと高音がアタックしやすいとか。 少なくとも、「上唇の厚い人向き、とか、歯並びの悪い人向き」という記述はない。 もし、マウスピースが口の形や大きさにあって作られるのだとしたら、TpやHrの MPは人類のものではない(笑)

■考察その1:唇の両端の支点とマウスピース接触時の交差ポイントについて

この点に着目するとかなり理解できることがある。 唇の支点が不安定だとどうなるのか、と考えてみるのだ。

1:まず、マウスピースを口に当てて、実際に振動するのはカップの中であり、 この場合の支点はリム内側と唇が収まる部分の左右の交差ポイントである。

2:では唇の両端の支点が不安定だとどうなるか ⇒交差ポイントが安定せず、ずれてしまうのである。

これが原因とすると【悩みどころ】の理由が大体みえてくる。 下記の様な感じ。

(音色が均等に出ない) 振動が不安定になるため。当然ばらつきが出る。

(素直な吹き方ができず、小技を挟んでいる感覚になる) 支点への着目が不明確なまま練習を続け、楽器に慣れてくると、無意識のうちに音階や音量毎に個別の発音方法ができてしまう。 それを瞬時に選択し発音する技術が発達し、ともすれば無意識にコントロールできるようになるため、一見、吹きこなしているように見えるが、 表現が素直に吹き方に直結しない感覚、つまり厳密には、都度吹き直しているため、小技を挟んでいるような感じが抜けず、 いずれ、なかなか上達しないという感覚が芽生えてしまう。

(大きいマウスピースを用いると、息を持っていかれる感じになる) 特に低音発音時、唇の振動を大きくとろうとして、唇を緩めようとする。 この時、唇の両端の支点ごと緩んでしまうと、もともと交差ポイントの間隔が広いこともあり、唇がカップの内側に 入り込んでゆき、 この結果、唇が急激に緩むことによってアパチュアが大きく開いてしまい、息が漏れて行ってしまう。

(小さいマウスピースを用いると、低音が割れてしまう。) 大きいマウスピース使用時と同様の唇の動きになるが、こちらの場合、カップ内に唇の逃げ場がなく、 交差ポイントの間隔も狭いため、不本意な交差ポイントができやすく、ばらばらとした音になる。

■考察その2:交差ポイントは固定なのか?なら唇の両端の支点は意識不要では?

考え方としてはこう。

・交差ポイントがズレないために、唇の両端の支点をしっかり作り、支える。 ・交差ポイントは唇とマウスピースが触れた結果できる場所。 ・それを踏まえた上で、吹きたい音域に合わせて適度な口径のものをチョイスする。

つまり鳴らす対象はあくまで両端が支えられた唇であって、そこにマウスピースが触れる接点の間隔(マウスピースの口径)によって振動する場所が決まるのである。

これを、マウスピースの口径ありき、支点を二の次で考えてしまうと、自分の口にフィットするしないに重点が置かれてしまい、本来考えるべき、 マウスピースの特長によって使い分けるという点が薄れてしまう(気がします^^)。

ちなみに、唇の両端の支点が弱いことに起因するが、交差ポイントがずれないように無理にやってしまいがちな下記の方法は悪影響がある。それは

「唇をマウスピースに必要以上に強く押し付けること。」

・血流の悪い唇が十分に振動しないことのによる音づまりや荒れた音が出がち。 ・極度の疲労と唇の緊張⇒唇を緩める場面でのコントロールが厳しくなる。

■(結論)唇の両端に、理想的な支点を作る、とは?。

(唇の両端の支点とは?) 外に向かって引っ張る力と、「ここまで引っ張る」という、両端から内側に向かってかける力の均衡点。

(理想的な支点とは?) マウスピースを添える感じで、無理な圧力をかけない状態で、できるだけブレずに、広い音域の音が出るところ。

(支点をどうやって見つける?) まずは使いなれたマウスピースを使って理想的な支点を探ってみる。 この時、以下のことを忘れないようにしておけば、口に合う合わない、に囚われずに済む(と思う)。 ・内径の異なるマウスピースに換えるだけで交差ポイントが変わる。 ・内径の広いものを使えば音域は低音寄りなるし、逆もまたしかり。 ・よって、口に合う合わないで選ぶのではなく、あくまで広い音域が慣らしやすいもの=口に合うマウスピースと考える。 ・この上で、音域の広さに加えて、求める音域に近い物にシフトしてゆく。 ⇒こう考えると、マウスピースのカタログの記載も納得がいきます^^。

☆このあたりにこそ、個人差(唇の形状など)がでると思います。 標準から上げ下げしてゆくと良いかもしれないですね。

(支点をしっかりさせる練習方法は?) 結局、ロングトーンです。安定した音を伸ばし続けるための練習。 この時、口の両端の支点を意識して。

ゆるすぎると唇がブレて音が荒れます。 閉めすぎると音が詰まります。

私は、低音での支点がブレがちなので、LowCのロングトーンに時間をかけています。

■未解決事項

・唇の両端の支点自体が、マウスピースの内径によって変わる、ということはないか? ⇒少なくとも楽器ごとには異なると思う。 Tbについては、1~3Gだけでなく6 1/2G寄りのマウスピースも合わせてやってみる必要あり。

・口腔内の空間確保、歯の位置、喉、舌の位置との関係 ⇒発音に影響する重要な要素ですが、唇が影響するというより個別課題と思います。

・現在のわたしのMPの位置 上前歯右側が突出しており、ここを中心としたポジションである。つまり中心よりやや右側。 無理に中心に持ってくると、突出した歯の上に当たる唇が極端な加圧を受け、演奏を維持できない。 ⇒この解決手段として、内径が大きいものを選び、口輪筋を鍛えることによって音域を 広げようと試みています。

■私なりのまとめ

無理に大きいマウスピースを使うと、これまで培ってきたアンブッシュアが壊れてしまうリスクがありますが ここまで書いてきたとおり、いつもの吹き方に疑問がある私にとっては一度それを破壊して、正しい位置で、 唇の両端の支点と口輪筋を鍛える目的であえて1からアンブッシュアを再構築してみたいと思います。 当面、演奏会の予定がないからできる技です(爆) 無論、失敗するかもしれませんが^^;。 長文失礼しました。

資料です

マウスピースとアンブッシュア考01

マウスピースとアンブッシュア考02

マウスピースとアンブッシュア考03

マウスピースとアンブッシュア考04

マウスピースとアンブッシュア考05

マウスピースとアンブッシュア考06

マウスピースとアンブッシュア考07

マウスピースとアンブッシュア考08

マウスピースとアンブッシュア考09

マウスピースとアンブッシュア考10